この記事は、2023年1月3日開催のインスタライブ@行正り香「英語の学び方〜発音できる英語は、聞き取れる」をまとめたものです。
英語を学ぶ理由は人それぞれある中で、「英語を聞き取れるようになりたい」、「話すようにはなれなくても、せめてリスニングができるようになりたい」と願っている方も多いのではないでしょうか。
リスニング力を上げたい理由は、大きく3パターンあるかと思います。
例えば、
・大人の学び直しなら、海外旅行や映画鑑賞で英語を聞き取れるようになりたい
・ビジネスパーソンなら、海外とのオンライン会議で聞き取れなくて困っている
・小中高生なら、テストや受験でリスニングの点数を上げたい
などです。
リスニングの勉強を始めるにあたり、よくある大きな間違いが一つあります。
それは、CDなどの音声を「聞き流す」教材を選んでしまうことです。
多くの人は「聞き取り能力を上げるためには、とにかく聞くことが重要だ」と思いがちです。
でもじつは、聞き流すだけではリスニング力はアップしません。
ではリスニングの上達のためには、具体的にどう学べばよいのでしょうか?
その答えを3つ、順にお話しします。
①リスニングにはスピーキング練習をセットでする
②ヘルパー求めず一人練習が重要
③発音をするための9つのアルファベットの特徴
⒈リスニングのためにはスピーキング練習が大切
英語には「聞く・話す・読む・書く」の4つの技能があります。
それぞれの技能の伸ばし方について、「聞く→話す→読む→書く」の順に一つづつ進めると思いがちです。
でも「聞く・話す」は一つのかたまりとして、一緒に学ぶほうが効果的です。
なぜならリスニングとスピーキングの間には、
・発音できる英語は、聞き取れる
・聞こえるようになると、発音がさらに上達する
という相互関係にあるからです。
発音できる音は、聞き取れる
子どもは赤ちゃんの頃から、まず英語を「聞く」ことから学びます。
お母さんが言う Do you want to have same snacks? を聞いたら、「snacks」を真似して繰り返し声に出して「これはスナックだ」と学んでいきます。
この時「snack」と正しい発音ができなければ、「スナック」と聞き取ることはできません。
発音できない音を聞いても、音と意味とが瞬時にイコールにはならないからです。
「発音できなければ聞き取れない、発音が再現できれば聞き取れる」
これは大人にもあてはまります。
例えば、世界的な歌手のホイットニー・ヒューストンさん(Whitney Elizabeth Houston)をご存知でしょうか。
日本人はその発音を「ホイットニー」だと思い込んでいます。
でも実際には「ウィットニー」と発音されるため、「ウィットニー・ヒューストン」と聞いて「ホイットニー・ヒューストン」のことを言っているとイコールにはならず、瞬時に聞き取れません。
なぜなら、Whitneyの「W」は「ホ」で始まるのではなく「ウ」から始まる認識がなく、その音を再現できないからです。
子どもでも大人でも、
・発音できる英語は、聞き取れる
・聞こえるようになると、発音はさらに上達する
という、リスニングとスピーキングの相互関係を意識して学ぶことが大切です。
⒉ヘルパーを求めず、一人練習をしよう
さて、スピーキング練習をする際、英語塾やオンライン英会話など人の力を借りて学ぼうとする方も多いです。
でも、それではなかなか効果は期待できません。
たとえ一対一のレッスンであったとしても週に数時間、次々と先生が変わる状況で発音などを体系的に教わるのは難しいからです。
体系的に学ぶとは、「必要なルールを、簡単なものから順に、もれなく学ぶこと」をいいます。
誰かを頼って、部分的に英語に慣れる練習だけをしていても、上手にはなれません。
なぜなら、英語は料理や筋トレと同じで最終的には自分の体を使い自らの力を積み上げることで上達するからです。
だから、他の人に頼るのではなくまずは一人練習を始めることが重要です。
これはお子さんの場合でも同じです。
たとえ月謝の高い英語塾に通わせて良い先生に習ったとしても、それで英語が上達するわけはありません。
結局は親が一人練習をさせなければ、絶対に身につかないのです。
好きな動画を見せる前に一日10分、30分と練習を課したり…最終的にはお金で釣るしかないかなと思います。
低学年までならお菓子やシールをあげるだけでもやりますが、高学年になると大人と同じなので明確なメリットがないと一人練習は続きません。
一人練習には音読が最適
では、一人練習とはどのようにすればよいでしょうか?
最も効果のある方法は「音読」です。
もしあなたが英語をスラスラ読めるなら、中学校の教科書はお勧めです。
新しい学びが簡単な順に並んでいるため、始めから終わりまで音読をすれば体系的に学べます。
でも実は海外留学をする人であっても、英語をスラスラ読むのは難しいです。
「音読が苦手、教科書は飽きる」という方には、私たちの作ったカラオケEnglishが一番のおすすめです。
カラオケEnglishは、音読が苦手な人でも楽に音読できるように作ったアプリだからです。
耳から聞いた音を真似して声に出せば良いので、英語が読めない3〜4歳のお子さんでも取り組めます。
カラオケEnglishで一人練習する方法
カラオケEnglishでリスニングとスピーキングをセットで学ぶ方法は、次の通りです。
①黄色いカラオケ文字を追いかけながら音読をする
Where did you go last Saturday?
聞いたままを真似して声に出します。カラオケ文字を消して、音に集中することもできます。
②次に自分の声を録音し、お手本と聞き比べます。
Where did you go last Saturday?
Whereを「ホエァ」と発音しないよう、「ウ」で始めるよう気をつけて真似をします。
以上のように「聞いて、真似をする」を繰り返し、リスニングとスピーキングを同時に一人練習していきます。
ここでのポイントは「よく聞いて、よく再現する」ことです。
そのため意識して頂きたいのが、次に説明する「日本人が苦手な9つの発音」です。
⒊日本人が苦手な「9つの発音」
「よく聞いてよく再現する」ために意識すべき9つの発音とは、母音5つ「a,i,u,e,o」と「r,l,w,th」の4つの音です。
この9つの発音について細やかに解説した15本の動画を、YouTubeにて無料公開しているのでぜひご覧ください。
カラオケEnglish学習中の方は「管理画面の右上>MORE>学び方>発音のコツ」から動画を見ることができます。
この発音のルールは、カラオケEnglishを作った行正り香がアメリカ留学で見いだしたものでフォニックスとは異なります。
フォニックスは26のアルファベットと発音のルールを学ぶもので、すべてをやるのは大変です。
まずは9つだけでも「言える、再現できる」ようになれば、リスニングはとても楽になります。
ただしご注意を。動画を一回見ただけでは「発音のコツを知っている」レベルにさえ達していません。
ぜひ5回、10回と繰り返し見てどんどん音読をして、「無意識に発音できる」レベルまで体に叩き込みましょう。
まとめ
発音できる英語は、聞き取れるようになります。
「聞く・話す」を相乗効果でアップさせるためには、
①リスニングとスピーキングをセットで学びましょう
②スピーキングのためには人に頼らず、一人練習が大切です
③音読では、9つの音を再現できるようになりましょう
使う教材で一番のおすすめなはカラオケEnglishですが、どの教材を選んでも必ず声に出して学びましょう
英語は料理と同じです。切る煮る炒めるなど自分で手を動かし、体に叩き込んで覚えれなければ上手くなりません。
聞くだけの passive leaning から、声に出す active learning へチェンジしましょう!
時間がかかることを前提に、ぜひトライしてみてください。